みなさん、予習を!

 

     みなさん、予習を!

K・I  早稲田大学教育学部英文科 (2006年 高松高校卒)

広告も出さず宣伝もせず、全訳付きのテキストを使い、そして先生自らが作った本を使って授業する塾は、全国どこを探してもこの勝浦塾だけでしょう。学校や他の塾の授業とは全然違うスタイルをとりながら、塾生は絶対的ともいえる信頼を寄せています。

チュンプズを駆使した先生の授業の質は間違いなく全国でもトップクラスです。それは授業を一度でも受けた人なら必ず感じていることでしょう。それなのに、実力の差が出てくるのは、ボク達の取り組み方に問題があるからです。

勝浦先生の授業を生かすも殺すも、すべてはみなさんの予習にかかっています。あの、たった十数行の、しかも全訳のついた英文をどれだけ深く解釈してくるかで、授業で得られる効果がまったく違ってきます。

浪人中、ボクはとにかく予習に徹しました。中心は音読をすること。口が滑らかに動くようになるまで、最低20回は必要でしょう。他にも、関係詞のカギ括弧やandの連結やら、やらなくてはならない箇所は山のようにあります。ボクも慣れないうちは、予習に5,6時間はかかってしまいました。ふと気が付いたら、それぐらい時間が経っていたということです。驚くのは、全訳があるのに英文の構造すら分からないことがあるということです。

「ああ、よくわからんけど、英文ではこんなふうに書くんだろうなあ」と、多くの人は誤魔化しているのではないでしょうか。これは逃げです。中途半端で片づけないでください。音読とチュンプルズの参照を繰り返していると、突然、構造が浮かんでくることがあります。難攻不落に思えた英文を自分で攻め崩した瞬間は、まさに「やったっ!」という快感の一語です。自分の力で理解し、感動することが大切です。

慣れてきたら、全訳を見ないで訳してみたらいいでしょう。訳を見たい誘惑にかられますが、自分の頭とチュンプルズを使って限界まで格闘してください。そのうち英文がパズルのように思えてきてどんどん英文が読みたくなります。ここまでくれば、恐いものなしです。勝浦塾でやる英文よりも、構造的に難解な英文は見たことがないからです。

自分の予習の甘さは、授業中の先生の質問で知ることができます。先生が矢継ぎ早に浴びせてくる質問は、全訳を見ているだけでは一つも答えられないでしょう。先生がそういう質問をしてくるのは、塾生にそれくらいのレベルでの予習を要求しているからなのです。

どんなに難しい質問でも、たいてい一人ぐらいは答えられる人がいます。その人は勝浦先生が訊いてくるであろう箇所を予想し、つぶさに予習してきているから答えられるのです。勝浦先生のアタマを読んできているのです。

ボクは、テキストの予習部分だけは完璧に答えてやろうと、毎回の授業に臨むようになりました。当てられたときは一対一の真剣勝負です。少しでも準備を怠ると惨敗します。逆に、現時点での実力に関係なく、努力次第で完答も狙えます。答えられないのは努力不足だからです。準備不足は恥だと思って予習してください。

ボクの最大の反省点は、入試直前期に予習の手抜きをしたことです。もちろん、成績は急落しました。

みなさん、予習を!

継続は力です。やったことの何十倍もの喜びが大学合格と一緒にやってくるはずです。