かつうら塾の二面性

 

     かつうら塾の二面性

S・K  東京大学文科一類 (2008年 高松高校卒)

私は高1の夏、初めてかつうら塾の敷居をまたぎました。驚いたことは二つ。まずは授業スタイルでした。生徒は勝浦先生にフルネームで名前を呼ばれ、文構造、語彙などを徹底的に尋ねられるのです。教師が一方的に授業するという学校のスタイルにしか触れたことがなかったので新鮮でした。

二つ目は勝浦先生の明るさでした。学校の先生が暗いという訳ではありませんが、私は学校の授業に対して、淡々としていて無表情な顔というイメージを抱いています。“ただ教える”ことだけを重視しているような感じがしてなりません。

でも勝浦先生は違いました。常に笑顔で丁寧に教えてくれるのです。私は、勝浦先生は仕事を楽しみだと感じているのだと思いました。都会でせわしなく働くサラリーマンとは仕事に対する捉え方が全く違うのだと思いました。

私は、かつうら塾の授業スタイルがすぐに好きになりました。英語はそもそもできる方だったので、勝浦先生にとことん問い詰められるのは全く苦痛ではなく、むしろどんどん質問に答えていくのは楽しかったです。その結果、英語は得意科目になるだけでなく、大好きな科目にもなりました。

また、勝浦先生の笑顔は大きな影響力を持っていて、私を含め塾の仲間たちも笑顔で塾に来ていました。楽しみながら英語が身につくなんてすごく理想的なことですよね。案の定、私の英語力はさらに伸びました。

普通の塾なら体験記をここで終わらせてもいいかもしれません。しかし、かつうら塾の場合はもう一つ書いておかねばならないことがあります。

それは、“心の持ち方”についてです。勝浦先生から毎回の授業でさまざまなジャンルの話を聞き、毎朝メールをもらって、やる気満々になりますよね。私が特に印象に残っている話を二つ挙げます。

私は今では周りから前向きすぎるとまで言われますが、以前は消極的思考に陥りがちでした。間違いをすれば、次も同じ間違いをしたらどうしようと考え、成績が伸び悩めば、もう駄目だと決めつけていました。

しかし、勝浦先生から「人間は思い込みで生きている。間違えると思えば間違えるし、緊張すると思えば緊張する」という話を聞いて、心の中のわだかまりが一気に吹き飛びました。

「できる」と思わないと絶対にできないのだと思いました。その話を聞いてから物事に対する考え方が変わりました。校内模試が近づけば“○○番以内に入る”と考えたり、吹奏楽のコンテストが近づけば“金賞をとる”と考えたりしました。すると、ことごとく思った通りに事が進みました。考え方一つでここまで変われるのかと自分でも驚きました。

勝浦先生は「どこの大学に行くかなんて関係ない。大学を出た後のことも考えてどう行動するかが大事なんだ」とよくおっしゃっていました。合格通知が届いて少し落ち着いた今、本当にそうだと感じています。

大学に入ってどの講義を受けるかは自由、欠席しても何も言われません。たとえ東大に入っても行動次第で学生の間にかなりの格差が生じるなと思います。このことに気付けて良かったです。大学に頼りすぎず、自分でやるべきことを考えて実践していきたいです。

実は、もう本屋に行って、自分の将来を考えてとある参考書を買っています。大きな視野を持って自分なりの道を進んでいこうと思います。この体験記を読んでいる皆さんは今、志望校に合格するために努力していると思います。でも、どうか志望校に合格することばかり考えないで下さい。その理由はもう言わなくても分かりますよね。

このように私はかつうら塾で英語力を伸ばすだけでなく、正しい“心の持ち方”も身につけることができました。大学でも勝浦先生に教わったことを生かして、(健全な思い込みを抱きながら)学んでいきたいと思います。