大きな武器を手に入れる
K・H 東京薬科大薬学部 (2017年・高松高校卒)
中学のころ、英文を読むときは、知っている単語をつなぎ合わせるだけで意味が通じていました。適当に読んでいるつもりはなく、それが英文の読み方だと思っていました。かつうら塾で、それは通用しませんでした。
かつうら先生がしきりにおっしゃっていたのは、「英文は5文型がわかれば読める」ということです。複雑な英文を前にして、本当かなと思っていました。しかし、( )や[ ] で丁寧に整理していくと、とても単純な構造の英文が浮かび上がってきました。
思い込みで、複雑な英文は自分には読めないと思っていました。どんなに難解な英文でも、かつうら先生の手にかかると、シンプルな5文型に還元されていきます。それは驚きであり新鮮でした。英文の構造を整理しながら読んでいるうちに、英文が読めることが楽しくなり、自分の力で英文が読めるようになっていきました。
かつうら先生がすすめていた駿台文庫の『基本英文700選』にもチャレンジしました。友だちと一緒に音読をはじめました。しかし、700という数は想像以上に多くて、途中で続かなくなりました。覚えようとすると、何度も同じ個所ばかりを繰り返し、まったく前に進みません。一字一句間違わずに言えるようになれるとは、とても思えませんでした。
そんなとき、かつうら先生から、「覚えなくていい。暗記しなくていい。淡々と音読を続けていればいい」とアドバイスされ、気持ちが楽になりました。かつうら先生自身も、『700選』の音読を550回も繰り返しているので、とても説得力がありました。暗記のプレッシャーから解放され、気軽に音読を習慣化することができるようになりました。いずれ何も考えなくても自然に英文が口から出てくることを信じ、音読を続けています。
授業の流れの中で配られる本や新聞のコラムのコピーは、いままでの自分の考え方やものの見方をくつがえすものばかりでした。とらわれていた固定観念がなくなり、柔軟な思考ができるようになりました。
繁華街の雑踏を歩いていて、目にするのはただ単に人の多さだけです。そんなとき、「カワイイ子」はどこかなと考えれば、「カワイイ子」が目に飛び込んできます。「老婆」はどこかなと考えれば、「老婆」が目に飛び込んできます。「カワイイ子」を探すのも、「老婆」を探すのも自由です。そんな自由な心の持ち方を、かつうら塾で学びました。
受験のときには、「自分の力を出し切れるだろうか」「まったく分からない問題が出るのではないだろうか」「周りは頭のいい人ばかりではないだろうか」と、不安なことばかりが頭に浮かんできます。そんなネガティブな不安に陥っている自分に気づいたときは、そんなことを考えるのを止めました。「老婆」探しは止めて、「カワイイ子」探しに切り換えました。「自分ならできる」と言い聞かせていると、本当に自信がわいてきて、いいコンディションで受験することができました。
周りからも、ポジティブだねと言われることが多くなりました。自分でも、気持ちが明るくなり、毎日が充実しているのを実感しています。物事を前向きに考えられるのは、生きていく上で大きな武器だと思います。
2017年3月11日