楽しくなきゃ勉強じゃない
S・S 岡山大学文学部(2013年高松西高校卒)
中学生の時、私がやっていたのは「暗記する」英語だった。教科書に書いてある英文と単語をただひたすら覚えるだけ。勉強というより単なる「作業」だった。おもしろくも何ともなかった。そんな状態で、英語は伸びるはずがなかった。
それでもなんとか高校入試を乗り切り、高校生になってからもそのやり方を変えなかった。そして当然のごとく行き詰まった。
覚えるだけの英語はもう通用しない。なんとなくそう感じ始めたが、ほかの勉強法は思いつかない。学校の先生に勉強法を聞いても、当たり障りのない答えしか返ってこない。このままではいけない、何とかしなければ、というぼんやりした危機感を抱えながら、かつうら塾の門を叩いた。
かつうら塾で学んだもののなかで、私にとって最も大きいものが「英語の楽しさ」だ。マルかっことカギかっこをつけるだけで、英文がぐんとシンプルになる。これがおもしろくないはずがない。
かっこを付けること以外にも、驚いたことはたくさんある。先生が板書を行わず『チュンプルズ』という手作りのテキストで授業を進めていくことが、私には斬新だった。他にも、英文を読み進めていくうえで必ず行ったのが、節の分類、名詞や分詞の理解、前置詞句の整理など、数え上げるとキリがない。それらを駆使し、英文をていねいに精読していくのがかつうら流のやり方だ。
しかし、それらの知識がいきなり使いこなせるわけではない。私も、かつうら塾のスタイルに慣れるのにはかなりの時間がかかった。はじめのうちは、今までの薄っぺらな英文の読み方から抜け出せず、新しいやりかたに戸惑った。予習の方法すら分からなかった。
しかし、勝浦先生を信じて勉強を続けていると、ある時から突然、目が覚めたように英文が読めるようになる。英文を読むのが楽しくなる。後はもうこっちのものだ。かつうらでの予習復習にも気合が入る。ついていけなかった授業についていけるようになる。言うまでもなく模試の結果も偏差値も上昇した。成績が上がると、もっと勉強したくなる。ついでに他の教科も頑張りたくなる。
「英文の読み方を変える」、たったそれだけのことで、勉強に対する意欲が生まれ、英語に対する自信が生まれた。志望校に合格できたのは、かつうら塾で培ったこの自信からだと思う。
英文解釈の技術だけでなく、勝浦先生の人柄も、この塾の大きな魅力だ。先生がときどき飛ばすギャグには、いつも教室が和んだ。先生の授業の合間のちょっとした余談や雑談の一つひとつに、大いに考えさせられた。先生は、前向きに考えることの大切さを、私たちによく語ってくれた。どんなに沈んだ気持ちのときでも、かつうら塾の帰りには、必ず明るく前向きな気持ちになっていた。
一週間分のエネルギーをかつうら塾でチャージしていたと言ってもいい。こんな塾、日本中探してもどこにもないだろう。かつうら塾に入塾したのは、一生のうちで、そう何度もない幸運の一つだと思っている。
2013年03月09日