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受験生はどんな音声教材を聞いたらいいか

by info@erable.jp

 

●『英語の構文150』の付属CD

『英語の構文150』(美誠社)は、塾生の通う高校の何校かで指定図書になっている。『旧バージョン』(2004年版)と『新バージョン』(2011年版)の付属CDをそれぞれ聞いてみた。

旧バージョンでは、260の基本例文が収録されている。例文が、英語→日本語→英語の順で読み上げられている。一見すると合理的メソッドにみえるが、実際に聞いてみるとわずらわしい。

英文を日本語を介して理解していると、英語を英語で情報処理していく能力は育たない。I love you.は、そのままI love you.として理解すれば十分であり、「私はあなたが好きです」と、わざわざ日本語に訳す必要はない。

新バージョンでは、日本語訳がなくなり、ネイティブが読み上げた基本例文の後に約4秒間のポーズが続く。耳にした例文をくり返して言うためのポーズのようだが、実際にやってみると、ずいぶん間延びしているのがわかる。スピード感がなく、眠たくなるほど間があく。英会話で4秒も沈黙が続けば会話は成り立たない。

英会話では、ネイティブのしゃべるナチュラル・スピードの速さにだれもが苦労する。聞く際は、耳に入ってくる音を即座に意味に変換し、話す際は、内容を即座に音に変換しなければならない。常にスピードが要求される。

『英語の構文150』の付属CDは、旧バージョンは日本語を介している点で勧められないし、新バージョンも余計なポーズが入っている点で勧められない。専門家でなくても、音声教材の良し悪しは、実践してみればすぐにわかる。「CD付き」をうたっていても、形だけの音声教材は多い。

●『新・基本英文700選』の付属CD

『700選』はすぐれた基本例文集だが、その暗記は一筋縄ではいかない。その攻略法については、これまで以下の文章のなかで紹介してきた。

・『700選』の暗記は挫折する
・『700選』は奇跡のような書だろうか?
・『700選』の暗記は「完璧主義」を捨てる
・『700選』の暗記は生きる力を生む
・『700選』の暗記と「ゲシュタルト崩壊」
・『700選』を音読しながら眠ってしまう
・『700選』の「和文」は捨てよう

『700選』を覚えるにあたって、付属のCDを何度か聞いてはみたものの、いつのまにか聞かなくなっていた。聞かなくなった原因は、各例文についているナンバーにある。ネイティブが例文を読み上げる際に、例文のナンバーも読み上げるので、ナンバーにばかり注意が向く。

「シックス・ハンドレッド・ワン……」「シックス・ハンドレッド・トゥ……」。この調子で1から700まで続くから、何度も聞いているとかなりいらいらする。次第にCDからは遠のいていった。

●『DUO 3.0』の付属CD

『DUO 3.0』の売れ行きはすさまじい。購入者は高校生48%、大学生・社会人が52%、累計256万部とある。560の基本例文の中に、重要単語と熟語が入っている。

560の例文は、内容別に45セクションに分かれている。CDの長さは60分。1セクション平均1分20秒。1セクションにおよそ12、3の例文が入っている。『700選』のように例文のナンバーを読み上げることはないので、ナンバーでいらいらすることはない。

セクションごとに10回のシャドーイング(音源の復唱)を繰り返すには、ちょうどいい長さと分量になる。1センテンスの長さは、数ワードから十数ワードなので、少し練習を積めば、高校生でも無理なくシャドーイングができるようになる。1回目はぎこちなくても、同じセクションを10回くり返せば、10回目はかなり上手くなる。

上達が実感できれば、反復は苦でなくなる。怠らずにくり返していれば、確実に単語と熟語が覚えられる。

『DUO 3.0』は、音読やシャドーイングに不慣れな初心者には、単語も覚えられて、音声教材にも慣れるので勧められる。

ただ、あくまで例文集なので、一つひとつのセンテンスは短い。まとまった文章を耳でキャッチできるようになるには、『DUO 3.0』ではもの足りない。最終的には、文と文のあいだの「間」や、「リズム」「抑揚」も大切に要素になってくる。リスニング能力を鍛えるには、まとまりのある文章を聞いたほうがいい。

●『英語は絶対、勉強するな!』の付属CD

『英語は絶対、勉強するな!』は、2001年刊のミリオンセラー。徹底したリスニングを勧めている。CDの長さは71分。”A day in the life of a typical American white-collar worker”と”A day in the life of a college student”の2編の会話文が収められていて、47セクションに分かれている。

同書は言う。― 思い込みによって身についた誤った発音をいったん捨て、聞こえてくる音声どおりに言葉を受け入れる。それには、一定期間、音だけに集中した練習が必要となる。 CDを1日2回、最初から最後まで通して聞く。ポイントは、CDを途中で止めないこと。ある部分だけを聞き直したり、繰り返して聞いたりしないこと。全部を通しで聞くこと。頭のなかの言語習得装置が自動的に働きはじめるまで、音声を蓄積していくこと。聞き取れなくても途中でやめてはいけない。―

リスニングに「飛ばし聞き」や「斜め聞き」はないので、71分のCDを根気よく忍耐強く聞くしかない。

同書はディクテーション(書き取り)を勧めている。これは恐ろしく時間を喰う。つまずいたときは、はじめから聞き直すので、1つのセクションを完成させるのにかなりの回数を聞き直すことになる。リスニング能力が鍛えられるのはよくわかるが、このペースで47セクション全部をやり遂げるのは不可能に思え、途中でディクテーションは止めた。

同書では、徹底して聞き込むまでは「テキストは見るな」とあるので、テキストは見ないで聞くことだけに専念した。しかし聞き取れないものは、何度きいても聞き取れない。4、50回きいてはじめて、テキストを見て単語とスペリングを確認していった。

英語で英語を理解することが目的なので、同書のテキストに日本語訳は付いていない。わからない箇所があっても、何度も聞いていれば、ここはこういう意味だろうと推測できるようになる。しかし、はっきりさせたい気持ちはつきまとう。そんなときは英英辞典(ロングマン)を利用した。英英辞典をフル活用することで、英語で英語を理解するということがどういうことかがわかるようになる。

4、50回きいた後はシャドーイングに切り替え、計180回くり返してみた。その結果、リスニング能力は向上し発音も大幅に改善されたと感じている。

忍耐強く続ければ、間違いなく会話能力は向上する。しかし塾生に勧めるには負担が重すぎる。71分のCDを180回くり返して聞くには213時間かかる(71分×180回÷60分)。効果があるとわかっていても、他にも山のようにやることがある受験生に、これだけの負担をリスニングのためだけに強いることはできない。

●『速読英単語・必修編』の付属CD

同書は、『速読英単語・必修編』という名だが、単語集というより音声教材として利用した方がいい。70セクションに分かれていて、10セクションごとにステージが上がり、Stage 7まである。

同書のまえがきにはこうある。「最低5回(目標は10回)は音読し、音声CDも併用し、正しい発音を確認しながら学習すると効果的」。

同書を単語集として利用するなら5~10回の音読で足りるかもしれないが、音声教材として利用するなら5回や10回ではケタが違う。100~300回はくり返す必要がある。

『DUO 3.0』では、少し慣れればすぐにシャドーイングができるようになるが、『速読英単語』ではまったく歯が立たないのがわかる。1つの独立した「単文」と、単文がいくつも連なった「文章」とでは、シャドーイングの難易度は1対10くらいに違ってくる。

本書のCDには、ナチュラル・スピードとスロー・スピードの2種類の音源が収録されている。塾生には、Stage1(1~10)だけにしぼって、スロー・スピードでのシャドーイングを勧めている。それでもいきなりのシャドーイングはハードルが高い。まずは、ディクテーションをやるといい。

ディクテーションはかなりの時間を要する。面倒であっても、リスニングには抜群の効果がある。Stage1の文章はどれも100ワード前後なので、スロー・スピードで聞いて、2、30回くり返せば、かなり完全に近い文章を書き取ることができる。それでも書き取れない箇所は必ずでてくるが、それは仕方がないことだと割り切る。不明の箇所は、納得のいくまでディクテーションをやった後に、英文の意味も含めてテキストで確認すればいい。

ディクテーションで、相当な集中力をもって聞くことになるので、そのあとの音読やシャドーイングは驚くほどスムーズになる。

松澤喜好氏は、著書の『英語耳ドリル』のなかで、300回おなじ曲を繰り返し聞き、洋楽を1曲を完璧にマスターすることをすすめている。

「オウムに、人の言葉を覚えさせるには2,000回その言葉を聞かせる必要がある。そうすると、オウムの脳の中に音に反応する部分ができる。1つの単語が言えるようになったオウムは、次の単語は200回の練習で覚えてしまう。さらに繰り返すことにより、音に反応する能力がどんどん進化する。人間なら、効果はもっと著しい。やればやるほど楽しくなり、やる気が持続する」―『英語耳ドリル』

1セクションを1曲に見たてると、同じ曲を300回練習することになる。これを10曲やれば、リスニング能力が大幅に向上し、発音が劇的に改善される。

『速読英単語・必修編』の1から10までの音源の長さは、スロー・スピードで聞くと計480秒。1セクション平均48秒。10回聞くと8分、300回聞くと4時間。1曲の洋楽がわずか4時間で完全マスターできると考えて、チャレンジしてはどうだろう。

2017年6月30日

 

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