かつうら流ポジティブ思考
M・T 香川大学医学部医学科 (2023年・高松高校卒)
入塾したのは高1の春である。いまの自分があるのは、かつうら先生との出会いに始まる。
3年間の英語学習は、「かつうらの予習と復習」に大半を費やした。それだけで校内順位はそこそこ、全国模試の偏差値は70を超えていた。かつうら塾だけで、ここまでの英語力が身につくということだ。
受験生を悩ませる「共テ」も、しょせん情報の処理能力を問うているに過ぎない。慣れとコツをつかめれば大騒ぎするものではない。私は秋ごろから週に1度、練習問題を解き、本番の2か月前から「共テ」対策に専念した。それだけで、高得点を取ることができた。
香川大学の2次試験の英語は、かつうらで得た英語力をもってすれば余裕であった。学校では、高3のときに、よい先生に巡り合えたが、その他の先生の言うことはほとんど聞き流していた。
はっきり言っておきたい。いまの学校の英語教育では英語力は身につかない。「英語は想像力で読むもの」「英文を速く読むことがカギ」。そんなものはまやかしである。「どの先生が言っていることが正しく、どの先生が言っていることはヘンか」は、少し立ち止まって考えれば分かることである。
学校の授業にはさまざまな不満があるが、高松高校に入学したことを後悔したことはない。高校に行ったおかげで最高の仲間ができたし、貴重な恋愛経験もできた。
私は「かつうら流ポジティブ思考」を心の支えとしている。
その支えの一つは、「人間は見たいものを見る」というもの。人間には、視点を変えれば、新しいものが見える能力がある。どんなに悪い環境でも、楽しいことを探せば、楽しいことが見つかる。逆に、どんなに恵まれた環境でも、不満しか言わない人は、嫌なことばかりを目にする。
もう一つは、「非認知能力」についての理解である。人間の能力には「認知能力」(IQ)と「非認知能力」(やり抜く力)の2つがある。「認知能力」に大差はなく、「非認知能力」こそが、人生を決定するというものである。
先生の言葉で、「強者のようにふるまえ」というものがある。内心はびくびくしていても強者のようにふるまい堂々としていればきっとうまくいく。私自身、入試の日に、緊張していたが、あえて周りをゆっくりと見渡し胸を張って堂々と振舞った。おかげで余裕と落ち着きができ、最高のパフォーマンスで試験に臨めた。
かつうら先生は毎週、刺激的で新しい考え方を私たちに提供してくれる。人生における一大事だと思っていた大学入試も、取るに足らないものだと笑い飛ばしてくれた。毎週日曜の夜はかつうら先生のポジティブな言葉のシャワーを浴び、帰りの電車で友達と楽しく語り合った。どんなに嫌なことがあっても、日曜に心と脳をリフレッシュし、新たな気持ちで月曜を迎えることができた。
つらくなったときはいつもこの言葉を思い浮かべる。「どんな苦しいことでも通過点に過ぎない」。私も、先生のようにポジティブに逆境を笑って跳ね返せるような人になりたい。
2023年5月7日
追記:県内での医師不足を解消するために、香川大学医学部医学科では、こんな制度があります。医学科の地域枠で入学した学生は、卒業後2年間の初期研修と、その後7年間の勤務を香川県内で行うことを条件に、月額12万円の報酬が支払われます。在学中の6年間で約860万円がもらえることになります。M・T君はその対象者です。