かつうら先生は偉大
S・M 香川県立保健医療大学(2024年・桜井高校卒)
英語はもちろん、生き方にも影響を与えてくれた大先生・かつうら先生。ここではそんなかつうら先生のすごさを、学校の先生と比べながら伝えたいと思う。もちろん学校の先生は、かつうら先生には到底及ばないし、かつうら先生には失礼にあたることである。しかし、かつうら先生のすごさとともに、学校のひどさを伝えたいと思う。
かつうら先生のすごさを厳選して3つ紹介する。
1.『チュンプルズ』という素晴らしい本を独力で作り上げた「知識」と「労力」と「才能」
チュンプルズは数十ページの分量なのに英文法がことごとく網羅されており、尚且つ説明・例文が分かりやすい。似た語や間違えやすい語がまとめられていてセットで理解することができる。予習にも復習にも最適である。何度もチュンプルズには助けられた。
それに比べ、学校の教科書には英文法などはほとんど載っていない。学校では、英語という1教科だけでも何冊もの参考書を買わされる。分厚いが、中身は空っぽ。理解もできない。スペースの無駄、お金の無駄。チュンプルズの方が何百倍も分かりやすく価値がある。そんな本を自分一人で作ったかつうら先生はすご過ぎる。
2.「勉強量」「知識量」が半端でない
私は、「学ぶ側」の受験生の方が、「教える側」よりもたくさん勉強しなければならない、と思っていた。かつうら先生は、『DUO』や『英標』を数百回も音読し、さらにそれらの暗唱もしている。オンラインの英会話レッスンを、何年間も毎日続けている。こんな先生は見たことがない。
正直言うと、受験生の私が、かつうら先生以上の勉強をしていたかと問われると、言葉に詰まる。それに加え、かつうら先生はチュンプルズの内容とページを全て覚えている。
授業の中で、かつうら先生は当たり前のように、「この項目は○○ページの上から2番目の罫線枠の中に載せてあるはず」とおっしゃる。それを聞くといつも、「なんでそんなことまで覚えてるの!」と驚く。しかしこの言葉は、かつうら先生が数え切れないほどの回数、チュンプルズを参照し、授業で説明してきたことを表している。
それに比べて学校の先生は、教科書の内容やページを覚えていない。前回の授業でどこまで教えたかすら覚えていない。文法の説明を、はぐらかす先生もいる。勉強をしていないだけでなく、生徒の学習意欲に水を差すような先生もいる。先生失格ではないか。
3.「言葉の深さ」と「説得力」
かつうら先生は授業の最後にさまざまなお話をしてくださる。「楽しんでいるから幸せになる」「楽しんでいると運がやって来る」「どこの大学に入るかが重要なのではない」「IQより愛嬌」
かつうら先生が発する言葉一つひとつが胸に刺さった。いろいろなことに挑戦し、楽しい人生を過ごそうと思った。これは、かつうら先生の人柄、先生が放つエネルギー、それに先生自身の人生経験の裏付けがあるからこそ、私たち生徒を魅了したのだと思う。
学校の先生と比べると大違いである。学校の先生は、「○○しなさい」「そうすれば成長できる」「がんばれ」「勉強しなさい」。薄っぺらな言葉を毎日投げかけてきた。
正直、心に残っている言葉など何一つない。説教じみた話が長々と続くと、大半の生徒は寝ていた。言葉に何の説得力もなかった。自分の言葉が生徒に届いていないとすれば、その先生は何をしゃべっていたのだろうか。学校の先生はアリンコのようなちっぽけな存在に思える。
かつうら先生の偉大さは桁違いである。週1回2時間の授業で、こんなにも考え方を変えてくれ、人間性、英語力ともに向上させてくれたかつうら先生は偉大である。かつうら先生に出会えたことは、私の人生の大きな幸運の一つである。そして、これからもずっと私の中の大先生は、学校ではなく、かつうら先生である。
2024年2月26日