勝浦英語塾では、英語指導歴30年のエキスパートが、大学受験英語を通して、30年後にも通じる、生き方と在り方とその方向性を伝えています。 

チュンプルズ

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チュンプルズ (B 5版 300ページ)

定価 20,000円

   チュンプルズの目次

§ 1.英文解釈の視点
§ 2.Quality Questions Create A Quality Understanding.
§ 3.五文型
§ 4.五文型(訳)
§ 5.させる / してもらう(SVOC)

§ 6.補語の考え方
§ 7.動詞型(SVOC)
§ 8.動詞型の例文
§ 9.時制のバックシフト(have+P.P.)
§ 10. 文の転換

§ 11. 強調構文
§ 12. that節
§ 13. 従属節
§ 14. 呼応 / いわんや / 形容詞
§ 15. say that / tell 人 that / should

§ 16. 完了形 / 進行形
§ 17. 助動詞
§ 18. 不定詞
§ 19. 動名詞
§ 20. 分詞と分詞構文

§ 21. as / 因数分解
§ 22. 仮定法
§ 23. 受動態
§ 24. 能動受動(S = O) / 非難のABC
§ 25. 関係代名詞

§ 26. 関係副詞 / 特殊関係詞
§ 27. 大小 / major / 明確 / 適切 / vital / 深い浅い
§ 28. 複合関係詞
§ 29. クジラ構文
§ 30. 比較

§ 31. respect / suspect / affect / 悪く言う / 調査
§ 32. but / except / save / いわば / すなわち
§ 33. of
§ 34. to / 賛成する / 反対する
§ 35. one

§ 36. oneself / 自慢する
§ 37. 省略 / 挿入 / 倒置
§ 38. するやいなや / first / すぐに / 時刻
§ 39. 近い遠い / 上る下る / 永遠 / 古代 / 以来
§ 40. 名詞 / 冠詞 / 数え方 / 単複

§ 41. 否定 / 副詞の係り方
§ 42. 注意すべき他動詞
§ 43. 屈服 / まさる / すばらしい
§ 44. despite / besides / otherwise / hence
§ 45. out of / ために / run short of / 不足

§ 46. 上に / 値段 / 差 / 準拠
§ 47. 意のまま / 犠牲 / 危険 / 有名 / at / for
§ 48. depend / onとoff / under / itの語順
§ 49. term / 関して / 関係 / involve / familiar
§ 50. 起こす / 起こる / 偶然と故意 / comeとgo

§ 51. みなす / 無視 / 熟考 / 思いつく / 見る
§ 52. 否認 / 拒否 / 制限 / vice / crime / suffer / err
§ 53. 我慢 / 分離 / 区別 / 結びつける / わざわざ
§ 54. 傾向 / 運命 / free / force / 模倣 / 捏造
§ 55. 主張 / 宣言 / 強調 / 証明 / 判明 / 原則

§ 56. 選ぶ / 除外 / 進む / 償う / 理解
§ 57. 出席 / 世話 / 気にする / 利用 / 目立つ
§ 58. 育つ / 栽培 / 人間 / 客 / 料金 / 景色
§ 59. 身体 / 学問 / 元素 / 図形 / おしゃべり
§ 60. 裁判 / 犯罪 / 病気 / 医療

§ 61. -ar / 特に / -ant / mal- / -serve / il- ir- im-
§ 62. in- / gene- / -cute / -tribute
§ 63. -en / en- / -id / -nym / -ceive / -cribe
§ 64. -pose / -press / -sume / -tract / 魅了
§ 65. 授与動詞 / 与えるdo / owe

§ 66. give A B / attach / add / 所有する/ 手放す
§ 67. 満足 / 驚き / 喜び / 当惑 / 感動 / いらいら
§ 68. 残念 / 嘆く / 怒り / 夢中 / alter / anxious
§ 69. appear / apply / adapt / adjust / 破壊 / 創造
§ 70. borrow / call / common / compare / 電話

§ 71. consist / -stitute / 代用 / 交換 / 表す
§ 72. concern / curious / deal / do without / desert
§ 73. decide / despair / follow / precede / industry
§ 74. inherit / insight / job / just / labor / 複雑
§ 75. literature / poetry / novel / matter / mean

§ 76. meet / nature / obey / prevail / produce / remember
§ 77. resolve / seek / hide / succeed / fail
§ 78. sense / settle / sure / 確信 / society / sign
§ 79. sympathy / terror / tired / trans- / vary

§ 80. 英作文の心得 (P1~P12)
§ 81. 同音異義・注意すべき発音
§ 82. アクセント(1)
§ 83. アクセント(2)
§ 84. アクセントの練習 (P1~P8)
§ 85. ことわざ (P1~P4)

§ 86. 英語達人列伝
§ 87. 日本語力と英語力
§ 88. 只管朗読
§ 89. 「ういろう売り」の台詞
§ 90. 音読してみると

§ 91. あ、そうそう
§ 92. 体験記
§ 93. Inspiring Phrases

英文索引
和文索引

あとがき

チュンプルズ・あとがき (2010年6月2日 改稿)

きっかけ


 本書の原型は1993年ごろにさかのぼります。「板書」という前近代的な作業を減らしたいというのが当初の目的です。

 たとえば、不定詞を説明をする場合、「不定詞とは何か」に始まり、「形」「用法」「時制」「動作主体」と続きます。それぞれ例文を挙げて説明していくと膨大な量の板書になります。

 しかも文法の解説は一回で終わりというわけにはいきません。理解が定着するまで何度も説明を要します。だれかが不定詞でつまずけば、もう一度不定詞を基礎から解説しなければなりません。そのたびに板書というわずらわしい作業が待っています。

 あらかじめ決まっている内容を繰り返すのは、教える側にはフラストレーションになり、すでに理解している生徒は退屈します。板書は、何よりも時間のムダです。教師が板書に5分を要したとすると、生徒がそれをノートに書き取るのに、さらに5分を要します。教師は板書しながら説明を加えているのに、生徒の方は書き写すことに気を取られ、解説には注意が向きません。これでは講義の空回りです。

効率と利便性


 本書は、文法体系の全体をまとめようと、壮大なビジョンから書き始めたものではありません。入試問題を解いていくなかで、そのつど説明を要した項目をコツコツ書きとめていったものです。文法・構文・単語・熟語をオール・イン・ワンに収め、理解すべき重要事項をほぼ網羅しました。学ぶ側に立って、「使いやすさ」と「わかりやすさ」をどこまでも追求していった集大成です。私自身が受験生であれば、こんな参考書があればいいなあという理想を追い求めていった成果です。

 これまでの改訂版を含め、本書の作成には、のべ数千時間を要しました。学生が英語の学習に割く時間が、たとえば毎日1時間なら、1時間×365日×3年で、約1,000時間。その1,000時間の学習時間は、本書を利用することで、おそらく200~300時間(三分の一)くらいに縮まるでしょう。なぜなら本書には、これまで行ってきた二万時間を超える講義のエッセンスと、作成に費やしてきた数千時間分のエネルギーが詰まっているからです。その浮いた時間は、読書に、部活に、恋に、青春を謳歌する活動に向けることができます。

Bird's-eye View  鳥瞰図


 手元の参考書(ロイヤル英文法)では、仮定法は20ページ、不定詞は40ページと、詳しい反面、概念全体を把握するには不向きです。そこで、言葉による説明はできるだけ省略し、関連事項を見開き2ページに収め、全体を一目で見渡せるようにしました。ザーッと目をとおすだけで、中心となる概念は何か、キーワードは何かがビジュアルに理解できるようになっています。

 全体が俯瞰(ふかん)できるということは、地図を見るのと同じです。全体の中で「目的地」と「現在地」の二点が見えるということです。その二点を押えていれば道に迷いません。

 ニュースで「1時間に100ミリの記録的豪雨」といわれてもピンときません。しかし香川県の年間降水量が1,200ミリ、月平均にならせば100ミリだとわかっていれば、その豪雨のすさまじさが想像できます。部分と全体の関係が見えているからです。

ハインリッヒの法則 Heinrich's law


 ハインリッヒの法則は、産業災害に関してよく言われる法則です。1件の事故(accident)には、その周辺に29件の小事故(incidents)があり、さらにその陰には300件の異常(irregularities)があると。

 入試問題に置き換えれば、一つの誤答(wrong answer)には数項目の理解不足(lack of understanding)があり、さらにその背景には数十箇所の誤った知識(misunderstanding)や無知(ignorance)があるということです。

 実際、誤答には知識の欠落が複合的に絡んでいます。Aの理解にはBの理解が前提であり、Bの理解にはCの理解が前提になっているという具合です。

 ひとつ一つの間違いについて、A、B、Cと、一々さかのぼっていると、「どこに向かっているのか」「いま何をやっているのか」が見えなくなります。枝葉末節よりも大ざっぱなアウトラインをつかむ方が先です。

 日本史や世界史の教科書を、一年も二年もかけて読んでいては歴史の流れは見えません。コマ送りの漫画と同じです。一枚一枚の絵をじっと見つめていても静止画像しか見えませんが、背表紙を持って、親指でパラパラとめくるとキャラクターが動き出します。理解には、大局をつかむスピードが必要です。大ざっぱに全体を理解し、個別の分野の理解はそれからです。

 英文解釈はつかみ所のない代物ですが、英文が読めるようになるにはいったい何が必要なのでしょう。この問いを突き詰めていったのが、「英文解釈の視点」(§1-1)です。本書全体の濃縮ページです。

 授業でつまずいた箇所には、本書の参照ページをメモしておくだけで十分です。あとでじっくり自分のペースで検討できます。

もう一つの改革


 二十数年前、公立高校で英語を教えたことがあります。

 「せんせー、訳をもう一度言ってください」

 訳を書き取っている生徒からのリクエストです。クラス全員が訳を書き取るまで、訳のリピートです。教師の私は、壊れたレコードのように同じ箇所を口述することになります。生徒は時間とエネルギーの大部分を機械的な書き取りに費やすだけで、知的な興奮などどこにもありません。

 一方、教師には、一般には市販されていない教科書ガイドがありました。出版社が教師用に出している教科書の指導マニュアルです。各レッスンの全訳はもとより、重点項目の解説から、定期試験用の問題サンプルまで付いています。これさえあれば、どんなに不勉強な教師でも授業でボロが出ることはありません。出来のいい生徒であれば教師の代行が務まるほど至れり尽くせりの内容です。

 こんな便利で親切なガイドは他にありません。さっそく印刷して担当するクラス全部に配布しました。これによって私も生徒も、日本語訳のディクテーションという退屈きわまりない作業から解放されました。そんな経験から、かつうら塾のテキストには全訳が付けてあります。訳は堂々と見るものです。本書と合わせて使うと相乗効果を生むようになっています。

Those who know nothing of foreign languages, know nothing of their own.


 次の文は、1994年の札幌大学の下線部訳の問題です。学生の答案のなかには、以下のような目も当てられない訳文があります。

  It is the uses to which it is put that determine its value to society. 

  それは社会に対するその価値を決めることを置く。
  それは社会のために価格を決めるという道具である。
  それは社会に価値を決定させるのに使うものである。
  社会の価値を決定することを決めることは使うことである。
  それは社会の価値を決定するやり方を置くことである。

 It is ~ that の強調構文や、put it to usesの受動態を見抜くことは、当然の前提条件ですが、それにしてもひどい日本語のオンパレードです。母国語に対してあまりにも無神経です。国語として不自然なこんな訳文に疑問を感じないとすれば、日常の言語生活も疑いたくなります。英文解釈では、重要構文や文法事項を理解しながら、日本語の表現力も研いているのです。

 正しい訳はこうです。「それが使われるときの利用方法こそが、社会に対するその価値を決定するのである」

 では、次の英作はどうでしょう。

     彼女は顔が広い。

 単語レベルでは、「彼女」「顔」「広い」と楽勝です。そこで自信満々に次のように英訳したら、ネイティブは苦笑するでしょう。

     Her face is wide.

 「像は鼻が長い」で、「像は」が主語なのか、「鼻が」が主語なのかは日本語文法上の有名な命題ですが、考えあぐねて、Speaking of the face, she has a wide face.と気取って書いてもトンチンカンな英文であることに変わりはありません。

 妥当な訳は、She is sociable. あるいは、She has many friends.といったところです。

 英語と日本語は異質な言語です。両者は、単語も文法も、なによりも文化的背景がまったく違います。鈴木孝夫の名著、「ことばと文化」にこんな記述があります。

 ある外国語の単語の使用法が、自国語の特定のことばのそれと一致するからといって、自国語のその単語の他の使い方まで、これがあてはまると思ってはならない。

 英文の小説を読んでいると、「ひげの生えたくちびる」という表現に出くわす。英語のlipは、日本語の「くちびる」に当たる部分だけでなく、口の周辺のかなりの部分も指している。英語を学びはじめて何十年にもなる。米国やカナダにも滞在したこともあるが、英語のlipが日本語の「くちびる」と違っていることに気づいたのは二、三年前のこと。こんなことはどの辞書にも書いてないし、英文学の専門家でも知っていた人は一人もいなかった。

ことばと文化

Words in Context

 国と国が違えば文化が違うのと同じように、人と人が違えば、もののとらえ方は異なります。日本人同士であっても、会話ということばのキャッチボールで、まったく違うボールを投げ合っていることがあります。同書は、外国語の学習者だけでなく、微細なコミュニケーションを心掛けたい人には必読書です。


A map is not the territory. 地図≠現地



 
   警官 「何か探し物ですか?」
   紳士 「サイフを落としたんです」
   警官 「どこで落としたんですか?」
   紳士 「セントラル・パークです」
   警官 「でも、ここは五番街ですよ」
   紳士 「いいんです。ここの方が明るくて探しやすいんです」

 イソップ物語(Aesop's Fables)に由来する"That's just sour grapes."という表現があります。ブドウが手にはいらなかったキツネの「負け惜しみ」を意味します。

 難解な英文に出会うと、「すっぱいブドウ」と同じ心理状態に陥ります。「訳せないのは、英文の方が間違っているからだ」「ネイティブの書いた英文より、自分の解釈の方が正しい」「もしかしたら印刷ミスかも知れない」「こんな変な英文を読ませる大学はおかしい」。このように原文を無視して、どこまでも自分の思い込みを正当化しようとします。

  We see subjectively, not objectively what we are capable of seeing, not what there is to be seen.  Alfred G. Gardiner

 「われわれは主観的にものを見ていて、客観的には見ていない。見ることのできるものだけを見て、見なければならないものを見ていない」

 誤訳は、原文(現地)を無視した、自分に都合のいい勝手な英文解釈(アタマの中の地図)から生まれます。

種の起源

On the Origin of Species




岩波文庫の「種の起源」(ダーウィン)の邦訳で、
こんなまぎらわしい訳を見つけたことがあります。

 On the origin of species by means of natural selection or the preservation of favoured races in the struggle for life(英文)
 自然選択の方途による、すなわち生存闘争において有利なレースの存続することによる、種の起源(邦訳)

 ずいぶんわかりにくい日本語です。favoured races を「有利なレース」と訳していることからわかるようにかなり粗雑な訳です。

 訳者が英文をどうとらえているかを訳文の方から逆算して推測してみると、natural selection とthe preservation of favoured races in the struggle for life を並列にとらえています。これでは、A or B の並列部分のとらえ方が、語数からいっても、定冠詞 the の有無からいっても、いかにも不自然です。

  誤:On the origin of species by means of
       natural selection  or
       the preservation of favoured races in the struggle for life

  正しくはどうとらえるべきでしょうか?

  正:On the origin of species by means of natural selection  or
       the preservation of favoured races in the struggle for life

 すなわち、簡略化すれば:

 On the origin  (of A)  or  the preservation  (of B)
 「Aの起源について、すなわち、Bの存続について」となります。

 したがって、邦訳はこうなるはずです。

 「自然淘汰による種の起源について、すなわち、生存競争においては恵まれた方の種が存続するということについて」

読めないのは単語のせいでしょうか?


なぜ英文が読めないのでしょうか。

 「単語を知らないから」「文法がわからないから」「構文が見えないから」「話の内容が専門的だから」「文化的背景が違うから」と、読めない理由は数々挙げられます。

 多くの理由があるにもかかわらず、英語が苦手な学生ほど、単語の暗記に必要以上にエネルギーを注いでいます。文法や構文、あるいは内容や文化などと言い出すと切りがないから、単語を覚えるのがいちばん手っ取り早いと考えるのでしょう。

 ①I found an easy book. 
 ②I found the book easily.
 ③I found the book easy.

 英語が苦手だという高校3年生に、上の三つの文を訳してもらうと、必ず③の文につまずきます。例外なく訳せません。わずか5つの単語だけでできたこの文が訳せないのは、文型に対する認識がゼロだからです。文型という抽象性の高いことがらを勉強するよりも、個別の単語を覚えたほうが、やりがいを感じるのでしょう。「文法」というつかみ所のない概念よりも、「単語」という具体的で実体のあるものを相手にした方が学んだ気になるのでしょう。 

 しかし、たとえば「副詞節の中では未来のwillは使えない」という文法ルールを覚えることは、「単語の暗記」とはまったく異なります。

 「副詞節の中では未来のwillは使えない」の理解には、「副詞節」の理解が欠かせません。そして「副詞節」の理解には、「名詞節」の理解が必須であり、「名詞節」の理解には、「五文型」の理解が必須です。逆にいうと、「五文型」が理解できてはじめて「名詞節」が理解でき、「名詞節」が理解できてはじめて「副詞節」が理解できます。その結果、やっと「副詞節の中では未来のwillは使えない」が理解できるのです。

 このように「副詞節の中では未来のwillは使えない」を理解するのは結構やっかいな作業なのです。正確に理解するには、論理的に何段階もステップを踏まなければなりません。この階層構造の根底にあるのが「五文型」です。面倒くさいからと、「ifの中でwillはダメ」とか「whenの中でwillはダメ」と単純化したのでは、もはや「英文法」ではありません。手の込んだ文法問題では必ずつまずくし、いつまで経っても英文が読めるようになりません。

 「dog = 犬」を覚えるのは簡単です。しかし、「dog = 犬」を覚えても、知識はその範囲でしかありません。一方、「副詞節の中では未来のwillは使えない」を覚えると、「理解の仕方」を覚えることになるので、それは新たな分野を学ぶ際にも役立ちます。「理解の仕方」では、「論理性」を学んでいるからです。

脳の仕組みと科学的勉強法


 

 したがって、「理解の仕方」が身に付くと、「論理性」が求められるあらゆる分野についての理解が、より簡単に、より速く、より深くなります。このことを脳科学の専門家は「学習の転移」と呼んでいます。

 英語ができるようになると、当然、第二外国語の習得も容易になります。数学も国語もできるようになります。どんな学校でも、全科目トップのスーパーマンがいるのもこのためです。学科に限らずスポーツの分野でも、テニスが得意な人はゴルフも得意になります。

 一匹ずつ「さかな」をゲットするよりも、「さかなの釣り方」を覚える方が役立つのです。

 「単語」の暗記では、知識は等差数列的 (1,2,3,4,5……) にしか増えませんが、「理解の仕方」を覚えると、知識は等比数列的(1,2,4,8,16……) に増えていきます。

 かりに「1」の知識を持ったA君がいるとします。一方、B君は「1024」の知識を持っているとします。「1024」は2を10乗した数です。A君から見れば、B君は雲の上の存在です。いくらがんばっても追いつきそうにないくらい遙かかなたにいます。

 A君が「単語の暗記」にどんなにエネルギーを費やしても、それは等差数列的にしか増えません。1日1個だと、A君がB君に追いつくには1024日かかります。

 しかしA君が「理解の仕方」を覚えると、それは等比数列的に増えていきます。「1」からスタートして、9日目には「512」になり、10日目にはB君の「1024」に追いつきます。そして次のワンステップで「2048」となり、B君を一気に抜き去ることになります。

 このことについて、『フォレイガン』と題する「体験記」で、卒業生がエピソードを語っています。

 かつうら英語塾では、高3生であっても、高1クラスの受講を勧めることがあります。体系的な裏付けのない知識では、高3の授業は、労ばかり多くて空回りするからです。

 上級生が、高1クラスを受講し、英文法を体系的に学ぶと、急速に力を付けてくることがあります。もとからいる生え抜きの高3生に追いつき、ときには追い越すことさえあります。成績は、二次関数のグラフのように放物線を描いて急上昇します。

 「副詞節の中では未来のwillは使えない」は、高1英文法の、いわばハイライトです。そこをないがしろにして、philosophyやdemocracyといった「単語の暗記」に専念する受験生がいたら滑稽です。単語の意味など辞書を調べればすむことだからです。

 「512」と「1024」では、倍と半分の隔たりですが、「理解の仕方」を覚えた学生は、わずかワンステップで一気に肩を並べるのです。

Continuity is the father of success.


 英語の勉強は、大学入試で終わりではありません。大学での単位や会社での昇進で、しばしばTOEICの点数が要求されます。満点は990ですが、卒業生からは、930とか950という驚異的なスコアーの報告を受けています。

 社会人になってからも、短時間で効率的に英語力を取り戻したい際に、本書は絶大な威力を発揮します。受験時代の知識が瞬時にフィード・バックされるからです。学生時代に本書を使い込めば使い込むほど、将来に渡って抜群の効果を生み出します。

 ちなみに受験の勉強量など、たかだか知れています。社会人になって、毎日1時間を30年続ければ、1時間×365日×30年で、10,950時間です。囲碁であれ文章修行であれ、ある分野の研究を1万時間続けると、その道のプロになるといわれています。

 自分なりの興味や関心の対象を見つけ、あわてず騒がずそれをゆっくり学んでいけばいいのです。1万時間に達する頃、あなたはその道の専門家です。その世界でメシが食っていけるということです。

          I walk slowly, but I never walk backward.   Abraham Lincoln                        
      

 入試は水ものです。入試の合否は、必ずしも普段の成績どおりにはいきません。三割は間違って受かり、三割は間違ってスベるというのが経験から来る私の実感です。

 わずか二、三年の受験勉強が、残りの人生五十年を決定するなどと考えるのは、とんでもない時代錯誤です。学歴信仰はすでに終わっています。問われるのは、「どの大学を出たか」ではなく「社会に対してあなたは何ができるのか」です。

やる気を起こすには


 やりたくないけど、やらねばならないことはたくさんあります。「そのうちに」と先延ばしをしていては、いつになるかわかりません。そんなとき、どうやったらやる気が起きるのでしょう。




               それは……?




 わが家のウラ庭に物置があります。広さは四畳半ほどです。便利なスペースなので何でもかんでも詰め込んでいるうちに、戸が開かなくなりました。ガラクタでいっぱいになったからです。そのうち片づけようと思いながら、大掃除にはたっぷり一日はかかりそうで、重い腰が上がりません。

 一日つぶれるかと思うとうんざりでしたが、意を決して、毎日15分だけ割いて掃除することにしました。一日目は段ボールを、二日目は壊れた電機製品を、三日目は使わなくなった食器を……。気がつくと、当初の予定の一日15分が30分に、1時間が2時間になっていきました。結局、数週間後には、整理整頓の行き届いた見違えるような物置になりました。

 やる気が起きないとき、やる気が起きるのを待つのではなく、あれこれ考えずに、

            ただ、やる! ということです。

     I don't wait for moods. You accomplish nothing if you do that.
     Your mind must know it has got to get down to work.   Pearl Buck

 大きなことから始めるのではなく、小さなことでいいのです。いや、小さなことだからこそいいのです。小さなことですから失敗はありません。必ず達成できます。ささいなことでも、成し遂げると達成感が味わえます。すると脳にはドーパミンという快楽物質が放出されるといわれています。脳はさらなる快感を求め、自然にやる気がわいてきます。その結果、行動に火がつくのです。

       Most beginnings are small, and appear trivial and insignificant,
       but in reality they are the most important things in life.  Anonymous

 やる気を起こそうと、あれこれ考えても上手くいきません。アタマで、アタマの中を変えようとするわけですから無理があります。脳のモードは、意識して変えるのは困難ですが、行動を通して変えることができます。運動系の神経回路を通して、脳のモードは切り替わります。

 一流の選手は本番に臨むとき、気持ちを切り替えて、プレッシャーをはねのけます。イチロー選手は、打席にはいるとバットを高く掲げます。水泳の北島選手は、スタート前に右手を左胸に当てます。このようにいつも決まった動作 (アンカリング anchoring) を行うことで、集中モードのスイッチをオンにすることができます。

 懐メロを聴くと、その当時の情景がよみがえってくるのもアンカリングです。映画ロッキーのテーマ曲 Eye Of The Tiger や、トップガンのテーマ曲 Danger Zone を聴くと、やる気がわくのもアンカリングです。

 パラドックスに聞こえますが、「やる気を起こす」には、まず「行動」です。Take action! こそ、停滞を打ち破るカギなのです。

 「感情」が先でも、「行動」が先でも同じことです。「楽しい」から「笑う」も、「笑う」から「楽しい」も、楽しいという感情に変わりはありません。人間の神経系は、「イメージ」での体験と、「現実」での体験の区別ができません。催眠術で「ここは北極です」と言われると、身体は寒さでガタガタ震えだします。人間は、「現実」に対して反応するのではなく、ことばの「イメージ」に対して反応するのです。

   We are disturbed not by what happens to us, but by our thoughts about what happens.
                            Epictetus, Greek philosopher


       ♪ここに ♪あなたがいないのが淋しいのじゃなくて
       ♪ここに ♪あなたがいないと思うことが淋しい
       ♪負けないこと ♪投げ出さないこと ♪逃げ出さないこと ♪信じぬくこと
       ♪ダメになりそうなとき ♪それが一番大事 
       『それが大事』  作詞作曲 立川俊之

 「できること」を積み重ねていくと、自分が「やる」ことは、必ず「できる」という自己イメージができあがります。「できないこと」を「やろう」と一生懸命努力することではありません。「できないこと」は「できない」のです。「できること」を「やる」のです。自分で「できる」と思うことを「やる」のですから、必ず達成できます。失敗はありません。負けのない絶対の成功パターンです。

成功とは?


Unlited Power



 Anthony Robbinsは世界最高のコーチング・トレーナーといわれています。著書のUnlimited Powerは全米で1,000万部を超えるベストセラーです。彼は成功についてこう述べています。

 To me, success is the ongoing process of striving to become more. It is the opportunity to continually grow emotionally, socially, spiritually, physiologically, intellectually, and financially while contributing in some positive way to others. The road to success is always under construction. It is a progressive course, not an end to be reached.

 成功とは、目標に到達した理想の状態を指すのではありません。成功とは、前進し続ける進行形のプロセスです。成功とは、夢に向かう終わることのない未完の道程なのです。


           かつうら英語塾では
           英語指導歴30年のエキスパートが
           大学受験英語を通して、30年後にも通じる
           生き方と在り方とその方向性を伝えています。 

2010年6月2日 改稿

 

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