M・D 香川大学創造工学部(2021年 英明高校卒)
入塾前の英語に対する印象は、暗記が必須のしんどい教科というものでした。単語、熟語、文法、構文、と覚えられるものはできる限り覚え、その知識をもとに英文を断片的に日本語に訳していくものだと思っていました。
一貫性のないその場しのぎの暗記が中心の自己流の勉強には、楽しさはなく苦痛を感じていました。
しかし、かつうら塾では、そのような暗記は全く求められません。複雑な英文は、5文型を判別し、節や句を[ ]や( )をつけて、整理していきます。知らない単語や熟語は辞書で調べればすむというスタンスで、分からない単語はサラッと先生が教えてくれました。
塾に通うにつれて、英文を読むというのは文型の理解が中心であり、単語や熟語はそれに付随する周辺知識だということに気づかされました。そして、文型の理解とは英文法の理解に他なりません。
そうした本質的なところに気づいてからは、英語が分かるという喜びを感じ、英文構造の美しさに感動するよになりました。
かつうら塾では3年生になると英作文の添削が始まります。英作文はかなり苦手でした。授業で、When in Rome,do as the Romans do.(郷に入れば、郷に従え)を50ワードの英語で説明せよという問題が出ました。
ことわざ自体の意味は知っていたので、最初の数分はどうやって日本語を英語に置き換えるかということばかりを考えていました。しかし、何分経っても、頭に何も浮かばず、いっこうに手は動きません。結局、時間切れということで、中途半端な英文を先生に提出しました。その場で「これはひどい」と大きなバツをもらいました。
なぜ書けなかったかを考えると、ことわざの中にある、「ローマ人がローマで行うように」という言葉にこだわり、ことわざが示す内容を説明していなかったことにあります。なぜ内容の説明ができなかったかは、国語力のなさにあります。
かつうら先生が常々口にする言葉に、「英語力は国語力だ」があります。国語力とは、自分の言葉で、物事や考えを他人に正確に伝える能力のことです。英作文で求められているのは、たんに日本語を一語一語、英語に移し換える作業ではなく、内容を伝えることです。日本語を分かりやすい英語に落とし込む能力、つまり国語力がベースにあります。
かつうら塾では、『英文標準問題精講』の全220題を精読します。高1で読み始め高3の半ばまで、『英標』をテキストとして使います。足かけ3年かけて読み解きます。『英標』は英文も難解ですが、訳文も難解です。英文を読む力は国語力と表裏一体だと分かると思います。
2021年8月29日