英語だけじゃないかつうら塾
D・R 高松高校・2023年3月某日・1年で中退
●英語と漢文
漢文も英語と同じく五文型がある。しかし、漢文の五文型は英語に倣って無理矢理に作られたため、実際はSV、SVO、SVOOの三文型しかない。漢文では補語と目的語を差別化できないからだ。
富貴非吾願【富貴は吾が願いに非ず】……(1)
願大王急渡【願わくは大王急ぎ渡れ】……(2)
(1)はSVO【富貴/非/吾願】であり、(2)は主語が省略され、「急」が挿入したSVOO【S/願/大王/(急)渡】である。(2)のように漢文では主語が省略されることがある。
また、「願」という字に注目すると(1)では名詞であり、(2)では動詞である。このように漢文では文型が品詞を支配している。文型が分からないと品詞が分からず、訳もできない。
●漢文は英語より簡単
漢文にも文法は存在する。これは英語での「仮定法」や「時制」に相当し、漢文でも重要な要素だ。何度も使い、例文を暗記して身に着けていく。
僕は『漢文ヤマのヤマ』という参考書で暗記した。返り点の説明やひとまとめにできるものを除くと40程度しかない。英語と違い複雑に絡み合うことはない。暗記さえしてしまえば簡単だ。
また、漢文の苦戦しがちな要素に置き字がある。これは英語でいう前置詞や接続詞を意味する。問政於孔子【政を孔子に問う】はS-V【問/政(於孔子)】に整理できる。接続詞の役割であっても節は構成せず、様々な置き字があっても字によって大きな意味の違いはなく文脈によって意味が決まる。
漢文で覚える単語は英語の5%以下だ。漢文で使われる字は僕たちが日常で使っているものが多く、単語の意味が分からないことは少ない。『漢文ヤマのヤマ』に載っている単語と問題の中での分からない単語を押さえておくだけで十分だ。
英語と漢文で似ている部分は多いが、どれにおいても英語を上回るものはない。
●学校での教え方
漢文では文型が読解のカギを握っている。しかし、学校ではそれを全く教えない。文法ですら普段の授業では扱わない。土曜講座といわれる授業で短時間に口早に膨大な量を教えられた。もちろん時間は足りず、中途半端に終わり「残りは帰って自分でやって」と言われた。一方、普段の授業では教科書の文を先生が淡々と解説する。先生は読めただろうが、読み方を十分に教わっていない僕には読めなかった。
かつうら先生は英語のプロフェショナルだ。だからといって読解の授業から始めない。文型や文法などの基礎的な知識から教えて下さる。漢文の授業も本来そうあるべきだ。漢文の文型が英語を手本にしているのが何よりの証拠だ。もし定期テストのためだというのなら、そんなテストはすぐに廃止すべきだ。授業が破壊されているだけだ。
●かつうら塾の生徒だからできる
僕が漢文をすぐに読めるようになったのはかつうら塾のおかげだ。かつうら塾の英文読解では分からない文や複雑な文があると、常に[ ]や( )を用いて整理する。主文が何文型なのか意識することで節の持つ役割が分かる。そうすることで英文全体が表す意味をつかめる。漢文でもこれと全く同じ作業を行う。だから、かつうら塾の英文読解は漢文にまで役立つ。その効果は学校の授業なんかよりも絶大だ。かつうら塾に通う生徒はラッキーとしか言いようがない。
2024年2月1日