ビルマ語が大好きです

 

   ビルマ語が大好きです

M・T  東京外国語大学ビルマ語学科 (2011年・高松一高卒)

大学の授業も始まり、忙しい日々ですが、毎日を楽しんでいます。専攻語の授業は大変にぎやかです。クラス全体の学習意欲が高く、授業中は質問が飛び交っています。いま、本当に良い環境で充実した日々を送っています。

センター試験では思っていたような結果が出せず、なげやりな気持ちになっていました。他大学を目指していたので、センターの結果が不本意だったことで悔いが残っていました。浪人して再チャレンジしようかと思いはじめていました。

センター試験の後は、やる気をなくして、大抵寝てすごしていました。一日の勉強量は少なく、机の前に座っても勉強にはまったく身が入りませんでした。そうしているうちに二次試験当日になりました。結果は、散々な手応えで、確実に落ちたと思っていたし、それが当然だと思っていました。

そんな経緯でしたが、大学生になりました。東京外国語大学・東南アジア課程・ビルマ語専攻。これが私の専攻語です。当初、東京外大をうけるとしたら、フランス語かドイツ語か中国語がいいと思っていました。しかし、途中から、どこででも勉強できるメジャー語より、やるんだったらマイナー語の方が面白いだろうと思うようになりました。

だから、合格したときはマイナー語を勉強できることに喜びを感じました。しかし、それとともに、自分の専攻語に劣等感も感じていました。自分は外大の中でも落ちこぼれでバカではないかと。マイナー語の人にはセンター試験で失敗して入ってきた人もいます。自分も似たような面があります。やはりその程度のところに入ってしまったんだと悔しく思わずにいられませんでした。そう思っていたとき、ふと心に浮かんだのは、「丸亀町理論」でした。

丸亀町は高松きっての繁華街です。丸亀町を歩くといろいろな人とすれ違います。かりに、ミニスカートの女の子を探すとします。するとすぐにお目当ての女の子が目に入ってきます。なぜなら私たちの意識が目当てのものに集中するからです。同じように日常のよかったことを探せばすぐにそれを見つけることができます。どんなに小さなことであれ、生活の中には、絶対にうれしかったこと、楽しかったことがあります。

私の場合も同様に、現状のプラス面に目を向けたらいくつものいい点が見つかります。それにもかかわらず、私はマイナス面にばかりフォーカスしていました。マイナー語にはセンター試験に失敗したから来たという人もいれば、マイナー語を本気で勉強したいから来たという人もいます。

メジャー語が話せる人は多いが、マイナー語が話せる人は少ない。だからこそ、使えると重宝されます。プラス面とマイナス面は表裏一体です。どちらに目を向けるかで、ものの見方はポジティブな方向にもネガティブな方向にもいくのです。要は捉え方の問題です。自分の大学に対する考えをポジティブな方向に向かわせた方がトクなのは間違いありません。良い点を見つけだし、今の自分の状況を好きになろうと思えるようになりました。

塾生のとき、授業の始まりとともにやっていたクッシュボールの儀式で、「丸亀町理論」は私の中にしっかり根付いています。勝浦先生から教わったことは、大学に入ってからも生きています。そしてきっと私が社会にでてからも私を助けてくれると思います。

今、勝浦塾に通っているすべての人も、大学生になり、社会人になります。受験という大きな壁にぶちあたり、苦しい時期もあるかもしれません。満足のいく結果を得られないかもしれません。しかし、なにも落ち込む必要はないのです。受験で成功しようが失敗しようが、自分自身がポジティブな考え方をしていれば、次のチャンスは自ずと出てきます。

塾生のとき、私は勝浦塾の先輩方の体験記をよく読んでいました。その中に自分自身が加われることが誇らしいし、私の体験記が誰かの参考になったならとてもうれしく思います。体験記ありがとうございます。

2011年5月23日