予習のすすめ

 

     予習のすすめ

F・K  京都大学工学部 (2007年 高松北高校卒)

高一の秋まで塾の予習は全くしませんでした。部活の練習が長いため、帰宅時間が遅く、やっと帰っても学校の宿題が待っている。こんな状況では塾の予習など無理でした。予習なしで授業を受けると、先生の質問には全く答えられず、そのあとの解説もよく分からないというありさまでした。これでは授業を受けている意味がありません。その影響はテストの結果にも表れ校内模試は最低でした。これではまずいと思い、10月に部活をやめ勉強に専念することにしました。

まず始めたのは英標の予習でした。ノートに本文を書き写し、その中にカギ括弧、マル括弧、and連結等を色鉛筆で書き込みました。次に文中で分からない単語を書き出し、チュンプルズと辞書で、その単語の意味、同意語、反意語などをチェックしました。初めのうちはノート1ページ分の予習をするのに8時間くらいかかりました。それでも理解できない場合は、授業の始まる40分前に塾に行き質問しました。この予習で、次の3つの効果がありました。

まず1つ目は「語彙力」です。重要単語はものすごく頻繁に出てきます。その単語が出てくるたびにきちんとノートに書いて、参考事項をチュンプルズでチェックする。この作業を何度も繰り返すうちに、単語が自然と頭に残り忘れないようになりました。単語帳を使うよりよっぽどよいやり方でした。

2つ目は「論理的思考力」です。英文を分析する時に、常に「このように解釈して矛盾点はないか?」「このような分析をした理由は?」と先生に質問されるように、自分で自分に問いかけました。いわば授業のリハーサルです。おかげで、思考力が身につき、授業中配られる問題がどんどんできるようになりました。

また数学の証明問題が得意になるという、思ってもみない効果を得ることもできました。一見関係がないように思えるこの二つ教科も、論理に基づいて考えるという点では同じなのです。

3つ目は「自信」です。予習をしっかりしていれば、教材のどの部分について聞かれても確実に答えることができます。「ここは相当実力があってもつまずく箇所ですがよくできましたね」とか「かなり読み込んできていますね」と先生から褒められました。すると「俺って、すごいんじゃないの?」「頭、いいんじゃないの?」と思えるようになりました。

難問に答えられた喜びは自信につながり、もっといいノートを作ろうとやる気がでました。当然ですが、先生の質問にはより的確に答えることができるようになりました。このサイクルにはまってしまえばもう完璧!あとは自然と成績が伸びます。プラスの連鎖です。

英標は先生が長年授業で利用してきた読解演習です。それは英標が英語力を養う上で役に立つからです。それならば、まずやるべきは単語の暗記より英標の読解なのではありませんか?

私のように8時間予習をしろとは言いませんが、もし英語の成績で悩んでいる人がいたら、その人は今よりほんの少しだけ予習に力を入れてみてください。必ず良い結果がついてきますよ。

最後に本番でとても役立ったマインド・マップのことを付け加えておきます。京大の英作文は非常に難解です。問題文が長いのと、英語になりにくい表現がたくさん含まれているからです。このような文章を英訳する場合、ワード・バイ・ワードで訳そうとしてはいけません。ほぼ不可能です。それではどうすればいいのか?

その答えがマインドマップです。マインドマップは、ある文章のキーワードのみを書き出して、それらを線で結び思考の流れを図式化するものです。これを使えば、もとの文章がどんなに難解であっても、完璧にそのポイントを押さえることができます。あとは、書き出した単語を簡単につなげていけばしっかりとした英文ができます。マインドマップは、京大だけでなく、英作文の問題ならどの大学入試でも役に立ちます。おおいに活用しましょう。